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2008
01.01

キャンバスの下地を作る

Category: 技法
「油絵って、もっとデコボコしたり盛り上げたりして描くものではないの?」

初めてうちの教室に来られた方は、うちの教室の生徒さんの作品を見てそうおっしゃいます。
(どんな感じの絵か見たいかたはこちらを → 春のセンター祭り

表現にはいろいろな手法がありますが、油絵というジャンルひとつとっても様々な描き方があります。
それは、画家が自分の描きたいとイメージするものを、どうやったら描くことができるのかという試行錯誤の末、様々な工夫がなされているのです。


そのひとつが、キャンバスの下地処理です。
私たちの教室では、「ジェッソ」という、小麦粉を水で溶いたようなドロッとした液状のものをキャンバスに塗っています。
下地処理は、画面を滑らかにするために石膏や白亜を塗ったり、作品の雰囲気づくりのために色を塗ったり、作家の工夫が見られる部分のひとつです。

キャンバスは、麻布を木枠に張ったものですから、画面は布の織目があってデコボコしています。
ここに細かく描いていくと、織目のデコボコが邪魔をするときがあるんですね。

ですから、しっかりときれいな下地を作ると描くのが楽になりますから覚えてくださいね!

また、うちの教室では、薄塗りでグラデーションを作りながらぼかすという描き方をしているので、軟らかいイタチの毛やナイロンの筆を使うことが多いです。そういう筆でデコボコのあるキャンバスを使うと筆がはやく傷んでしまったりもするので、うちの教室がするような技法では、しっかりと下地作りが大切ですし、また上たちの近道なんですね。




1.用意するもの

 ?ジェッソ
 ?刷毛
 ?耐水ペーパー(400番くらいのもの)
 ?かまぼこ板の切れ端など



2.下地作り

さて、それでは下地を作っていきましょう。
まず最初に、ジェッソをキャンバスに塗ります。






ジェッソとは、炭酸カルシウムとチタニウムホワイトの顔料からできた純白の地塗り剤です。
乳状で、浸透が良く、数時間で乾燥します。

これを刷毛にとり、キャンバスの上を出きるだけ筆触を残さないように丁寧に塗っていきます。
といっても、そんなに神経質にならなけても結構です。
結局はペーパーがけしますから、平らになりますので(^^)
ただ、キレイに塗るとペーパーがけが楽なので、気持ち丁寧にされるといいと思います。









で、塗り終わったのが、下の写真です。だいたい、平らに塗っているのがわかりますか?
もし、刷毛の毛が抜けて付着していたら、乾いていないうちに取っておきましょう。








このようにジェッソを平らに塗ったら、乾燥させます。ジェッソは数時間で乾燥する言われていますが、後でペーパーがけをすることも踏まえて、1日以上置いた方が良いと思います。
完全に乾燥したら、再度、ジェッソを塗っていきます。これを数回繰り返します。塗り重ねる回数は、3?5回ほどで良いでしょう。



3.ペーパーがけ


ジェッソを数回塗って、完全に乾燥させたら、ペーパーをかけてツルツルに仕上げていきます。
ペーパーは、耐水ペーパーを使用します。コーナンなどのホームセンターで、200円くらいで売っているもので結構です。
耐水ペーパーは、水に濡らして使います。
まず、刷毛を水に浸し、画面をまんべんなく濡らしていきます。




画面に水がいきわたったら、耐水ペーパーで平らに削ります。
耐水ペーパーは細かいものを使ってください、400番くらいのペーパーで結構です。
よりこだわる場合は、仕上げにもっと細かい1000番くらいのペーパーを再度かけるとなお良いです。






耐水ペーパーは、かまぼこ板のような四角いものに巻きつけて使うと作業がしやすいし、平らに仕上げやすいと思います。下の写真では、押しピンのケースに巻きつけて使っています。

7041873_602136884.jpg



平らになるまでペーパーがけをしたら、水で流してキレイにします。後は、画面が乾くのを待って完了です。ちゃんと乾いていないと、油なので弾いたり、後々剥離の原因にもなりますので、しっかり乾燥させてください。

これでキャンバスの完成です(パチパチ)。


4.作品を描き進む時

作品を描きすすむうち、画面についたホコリや、絵の具のかたまり、または筆ムラなどによって画面がデコボコしてくることがあります。せっかく面倒な下地作りをやったのですから、描き進む段階でも、平らな画面になるよう、次の点について心がけましょう。
これが、上手になる秘訣です。

?描き始め
 油絵は、乾燥するまでに時間がかかるため、乾燥するまでにホコリなどが付着している場合があります。ですから、描き始めの儀式として、まず、ペインティングナイフで画面滑らせ、表面に付いたホコリや抜けた毛、絵の具のかたまりなどを取ります。
ペインティングナイフは、画面にペタッとあてて、そのまま滑らせるくらいで結構です。エッジを立てたり、ゴリゴリしてはいけません。

絵を始める時に儀式とでも思っておいてください。
僕も横着をして、適当にすませて先に進んだら、付いたホコリに絵の具が重なって層となり、だんだん大きくなってデコボコしてくるんですね。これが描きにくいんです。
たとえば、スーッと線を描いても、デコボコのへっこんだ所に線が付かなかったり。
また、雲ひとつない青空をピターッと、描きたいのに、デコボコが白く反射して爽快な青空にならなかったこともあります。





ホコリを削ったら、その削りカスを布で拭き取ります。
絵を描く時の布は、Tシャツの布が良いです。着古したTシャツなどがあれば、こまぎれにして、絵画用のふきんとして使いましょう。筆をふくときなどにも最適です。






?描き終わり
最後に、絵の具が余分についている所などを、乾燥している筆などでぬぐい、、ファン筆で画面全体をなでるなどして、画面が平らになるように心がけましょう。





以上で下地作りのことと、平らな画面を維持するよう心がけることが上達の近道ですよってお話でした。絵を描くことは、才能だけで決まるものではありません。道具を使いこなすことで、絵はどんどんうまくなるんです。
細かい話かもしれませんが、こういう手間がクオリティの高さにつながっていき、見る人に感動を与えることにつながっていくのだと思います。



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